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酔っ払い「義明さん幸子さん」17

高齢者婚活パーティーで出会って見事マッチングを果たした、
鈴木義明さん(仮名・東京都)60代の男性の方と、高橋幸子さん(仮名・神奈川県)50代の女性の方。

旅館の晩御飯に舌鼓を打つお二人。
義明さんはグイグイお酒を飲んですっかり酔っているようだが・・・。

幸子「義明さん、かなり早いペースで飲んでいるわね。大丈夫?」

義明「だーいじょうぶ!酒も美味いからスッスッと入っちゃうよ。」

そしてしばらくすると義明さんの目がトロンとして来て

幸子「目がショボショボしてない?ちょっとお水でも飲む?」

義明「心配ないさあ。美味い酒と幸子さんにウットリしてるのさ!でへへ」

幸子「まあ!」(これはかなり酔っ払っているわね・・・)

晩御飯を食べ終わって片付けをしてくれた仲居さんは、そそくさと布団を引いてくれました。

布団を引いてくれている間も、お酒を片手に窓辺で飲んでいる義明さん。
幸子さんはその隣でお茶を入れて飲んでいました。

義明「もうビールもいらないの?やっぱり一緒に酒でも飲む?」

幸子「・・・いらないわ。ああ、お茶が美味しい。」

窓辺からはポツポツと夜景が見えて、大きな丸い月が美しく光を放っていました。

幸子「今夜は月が綺麗ね。月ってこんなに大きかったかしら。なんだか夜景も・・・」

幸子さんが話していると目の前に座っていた義明さんが静かに寝息を立て始めました。

義明「スーー・・・スーーー・・・・・」

幸子「えっ?義明さん?寝ているの?ちょっと・・・」

部屋の中にはもうキッチリと敷き終わった布団が横たわっています。
幸子さんは布団と義明さんを交互に見て、

幸子「あの、布団に・・・」

幸子(まさか私が布団に促すことになるなんて・・・まさか本当にこのまま寝てしまうんじゃないわよね。)

義明「ん?ああ・・・」

ちょっと目を覚ました義明さん。
そのまま布団にヨタヨタと歩いて行って・・・

バタン!と布団に倒れこむように、そのまま寝てしまいました!


<続く>


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